Matsuo & Kosugi 弁護士法人 松尾綜合法律事務所
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所属弁護士の紹介

過去に取り扱った事件
倒産事件

民事再生、破産(破産者代理人、破産管財人)、会社更生など、幅広く仕事しています。これに関連して、破産管財人が原告となって提訴したケースについて、被告側代理人として応訴し、勝訴した件が2件あります。うち一つが無償否認と遺産分割が争点となった件で、東京高裁平成27年11月9日(金商1482号)。詐害行為取消権と遺産分割については、最高裁判決が存在しますが、無償否認の判例は存在していなかった点に新規性があります。無償否認と民法の遺産分割の各立法理由について、考えさせられました。

企業法関係

上場会社の社外監査役として、主にコンプライアンス的観点から意見を述べ、また会社法、独禁法等の相談を受けています。

最高裁で弁論が開かれた2つのケース

経理担当者が、毎月の賃料を貸主の(株)東辰に振込むため振込み予定表を作成したのですが、誤って休眠口座である(株)透信へ振込む旨作成してしまった。誤振込後、金融業者がこれを見て、銀行預金に債権差押えを行う。依頼者は、まず配当異議を行ったのですが、これでは全額回収にはほど遠く不満が残っていた。第三者異議しかありませんが、この異議は、物の所有権者や債権者に認められるのが通例で、この件のような「預金名義人に対して誤振込を行った振込人」が当然に異議を申立てられるかは、はっきりしないのです。しかし、地裁、高裁ともに原告勝訴。被告が上告したところ、最高裁で弁論が開かれ、その後、破棄自判で逆転敗訴でした(平成8年4月26日)。

もう一つのケースは、道徳教育に論語を取入れていた私立高校が、担当教員の退職を契機にカリキュラムを変更し、論語以外の方法での道徳教育を行うとしたことにつき、生徒の父母が原告となって、学校選択の際に考慮した事項を一方的に変更するのは不法行為となるとして慰謝料を請求したケースです(主任は松尾弁護士)。このケースは集団訴訟の様相を呈し、地裁は被告勝訴でしたが、高裁で逆転敗訴。上告の上で、最高裁で弁論が行われ、その後、破棄自判で被告勝訴となりました(平成21年12月10日)。
相手方弁護士や前任弁護士の仕事が気になったケース

手形に裏書署名した医師が裁判を起こされて、手形金請求を受けたケース。支払呈示時点の手形のコピーを支払場所銀行から取寄せてみたら、何と、振出日白地になっているのです。この点を指摘すると、原告はあっさりと請求を放棄した。ここから本格的な反撃。これは明らかな詐欺でしょう。これを示唆すると、原告はしぶしぶと弁護士費用分として高額の賠償金の支払いに応じたのです。

夫の借金のために妻と妻の父が連帯保証したケース。この状況で、夫が死亡、さらに5年後に妻の父が死亡したため、妻の実家でも共同相続が行われました(妻は長女)。実父の相続にあたり、妻の実家の財産のうち3千万円を貸主である信金に弁済して和解が成立したのですが、これに関与した弁護士が、長女である妻が独自に連帯保証している点を無視し、和解してしまったのです。和解成立後、信金は妻に対し、独自の保証人の地位に基づき、残額を請求して提訴。私は、この弁護士に対し、長女の利益を無視し、他の相続人が免責されることを優先させて和解したことを根拠に懲戒請求をしました。地元弁護士会はこれを認めませんでしたが、日弁連は逆転してくれました。その後、弁護士と和解し、和解金を受領して、これを信金との裁判の和解金の一部に回して決着しました。
尋問が奏功したケース

被害者女性が事後にPTSDに罹患したとして、逸失利益等の損害賠償として1億4千万円を請求した民事裁判です。被告である依頼者の刑事弁護人でもあった私は、原告女性から見れば「憎き犯人の弁護士」です。私は、とにかく被害者に丁寧な連絡を継続することを心掛けていましたが、2年くらいして女性から感謝の内容が書かれた手紙ももらうようになりました。今でも大切に持っています。民事裁判が提起されたのは、その後のことです。
反対尋問では、提出されなかった第3の医師の意見書があること、現在は男性から毎月金員を受領しており、一部を実家の親に仕送りし続けていること、などが明らかになりました。

労働事件
私立学校の施設管理部長が業者から多数回にわたり多額の謝礼を受領していたケース。就業規則上、懲戒事由の中には降格処分の規定はなかったのですが、学校が行った降格・減給の処分が無効であるとして学校が提訴されました。東京地裁にて被告勝訴(平成13年8月31日。労働判例820号62頁)。学校側の代理人として仮処分手続から担当したのですが、地味な下準備が、尋問においては意外に好結果を産むこともあると実感しました。